蝶の羽ばたく風【この記事を音声で聴くにはQRコードまたは以下のURLから】
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こんにちは。すまいる情報代表の竹内です。

今年は3月の寒の戻りが、桜(ソメイヨシノ)の開花を遅くしています。

各地の桜祭りもずれ込んでいるようですが、どうせなら、入学式の頃に咲いてほしいですね。

 

 

気象は正確に予測するのは難しいものです。

その難しさについて、バタフライ・エフェクト(蝶の羽ばたき効果)という言葉があります。

気象学者エドワード・ローレンツが1972年に行った講演『ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか』に由来しています。

「蝶の羽ばたきは、将来そこから離れた場所で竜巻を引き起こすかもしれない。

天候を決定づける要素は複雑に絡み合っているため、天候を正しく予測するのは難しい」

という謂いです。

その由来から、バタフライ効果とは、非常に小さな出来事が、最終的に予想もしていなかった大きな出来事につながることを意味します。

 

 

最初はとるに足らないような出来事が、長い時間を経て連続して影響を与えて行くと、とても大きな出来事が起こることがあります。

直前、直接の因果関係は見えますが、遡ってみるとあの小さな出来事が発端だった、ということは見えづらいものです。

 

NHKで放映されている『映像の世紀バタフライエフェクト』は、小さな出来事から出発して歴史的な出来事につながって行くことをテーマにしていて、楽しみな番組です。

 

この番組の第一回目はアメリカの歴史的ボクサーであるモハメッド・アリでした。

12歳の黒人少年が自転車を盗まれたことで史上初の黒人アメリカ大統領が生れた、という内容です。

自転車を盗まれたアリ少年は、盗んだ奴をぶん殴ってやりたいと、ボクサーの道に進みます。

そして世界チャンピオンになりましたが、黒人差別が激しかった時代、「アジアの貧しい有色人種であるベトナムの人に、ニガーと呼ばれたりリンチされたこともなく何の恨みもないのに殺せない」とベトナム戦争への徴兵拒否を貫きました。

 

資格を剝奪され国賊と言われ禁固5年の判決が出ましたが、世論は徐々に厭戦的になり、その後無罪判決も出てアフリカ系アメリカ人公民権運動の流れが、オバマ大統領の誕生につながって行きます。

 

 

バタフライ効果のことを思うと、小さな勇気ある一歩、優しい言葉、温かい思いやりが、どんな大きな出来事につながって行くか分かりません。そんな気持ちで今日の小さき事を大事にして行きたいと思います。

 

 

竹内 健二