高齢者住宅の選び方とポイント・第2回:高齢者施設に入所を決断!費用はいくらかかる?

民間介護施設紹介センター『みんかい』 
関口 光博 さん

 

小崎  前回(第1回)は「高齢者施設にはどんな種類があるのか」のお話を伺いました。

今回は、実際に高齢者住宅に入所を決めた後の、実際に掛かる費用について教えて下さい。

 

関口 : 皆さんが一番心配されているのが費用面だと思います。

まず、施設に入所する際に「入居一時金」が掛かる施設と掛からない施設があります。

 

小崎 : 掛からない方が嬉しいですが(笑)。

そもそも入居一時金は何のために支払うのでしょうか。

 

関口 : 施設を終身利用する権利を取得するための費用です。

もう一つ、介護費用や家賃分を一時払いする形式の一時金も存在していて、施設や運営会社により扱いが異なりますので、入所前には必ず確認してください。

 

小崎 : 施設ごとの入居一時金を教えてください。

 

関口 : 公的施設の特別養護老人ホーム(特養)と老人保健施設(老健)は掛かりません。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は賃貸住宅でして、初期費用として家賃数か月分の敷金が掛かります。

さらに入居一時金を取る施設も中にはあります。

 

小崎 : 有料老人ホーム(ホーム)はどうでしょうか。

 

関口 : 0円~数千万円と施設により差があります。

浦安在住の方で、都内近隣の江戸川区や葛飾区のホームに入所される方が意外と多いのですが、入居一時金が浦安の1/4程度なのです。

 

小崎 : 浦安にこだわらなければ選択肢が増えて良いですね。

続いて、毎月支払う月額費用も教えてください。

 

関口 : ホームでは月額費用15~35万円程度が掛かります。

これには家賃・食費・管理費・水光熱費が含まれます。

注意していただきたいのは、介護保険負担金・医療費・電話代・新聞購読料・日用品購入費・おむつ代等で毎月別途5万円位は費用が掛かるという点です。

 

小崎 : 私の場合、義父の施設をみんかいさんに紹介していただきましたが、予算が毎月総額で25万円まででしたので、船橋や市川のホームでした。

 

関口 : 同じ運営会社でも立地によって家賃も変わります。

例えば、浦安市東野にある「イリーゼ」では毎月費用総額27万円程度ですが、八千代市の「イリーゼ」では毎月費用総額23万円程度で数万円安くなるという具合です。

 

小崎 : 立地によって随分と費用が変わりますね。

 

関口 : 立地の他、設備やサービス内容、ヘルパーさんの数等の人員によって施設の費用が変わります。

 

小崎 : 施設への入所を決めたら、何年入所するかで毎月の予算計画が出せますよね。

叔父は昨年ホームに入所しましたが、年金と自宅売却資金での入所です。

 

予算が少なく、都内在住でしたが群馬のホームに入所しました。

みんかいさんからのご紹介でしたが、スタッフの方が面倒見良く、食事もおいしいと喜んでいます。

 

関口 : それは良かったです!

年金だけで月額費用を賄える方は非常に稀なのです。

大体の方は、年金と貯蓄の切り崩しや親族や家族からの援助で入所していますね。

また、所有不動産を賃貸に出して、その家賃収入を充てている方もいらっしゃいます。

 

小崎 : 当社で管理している物件にもホームにお住いのオーナー様がいらっしゃいます。

 

関口 : ご自身または親御さんの健康状態と予算に合わせて施設を選んでいただきたいです。

 

小崎 : 長い時間を過ごす施設ですものね。

入所した後にこんな筈では無かったは絶対避けたいです。

 

関口 : そのために希望条件の優先順位を決めておくといいですよ。

絶対譲れないのは食事で、立地はバス便でも構わない等です。

 

小崎 : 今、ホーム探しでお世話になっている義父は食事重視とレクリエーションが少ないホーム希望です。

部屋で一人読書の時間が取りたいようです。

 

関口 : 男性は部屋で一人過ごしたいという希望の方が多いですね。

レクリエーション少なめの運営会社も紹介出来ますよ。

次回は、実際に施設見学する際のチェックポイントをお話しましょう。

お楽しみに!

 

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