2021年は、コロナ後の生前贈与について一緒に考えてみませんか?

コロナによる財政不足はどこから取るか

2020年12月9日与党(自民党)税制改正大綱文頭に「今後の税制改正に当たっての基本的考え方」が示されました。

「資産移転の時期の選択に中立的な相続税贈与税…検討」というものです。

 

コロナ対策で財政はひっ迫・・・増税の網はどこにかかるのか

(2020年12月19日 日本経済新聞より引用)

 

贈与税の非課税枠は110万円。

毎年110万円贈与の連年贈与で着実に財産を子に移せます。

ただし500万円移すのに5年。

時間かかり過ぎなので贈与税を払い贈与。

310万円贈与なら贈与税20万円で済みます。

 

本来、贈与税は相続税逃れを防ぐため高税率のはずです。

現実は贈与税の低税率部分で相続税逃れが行われている、というのが今回の見直し検討の主題です。

 

先立って、連年贈与の実能を国が調査しました。

贈与額400-1000万円の20歳代の贈与税申告者のうち、30%は7年以上連続しての毎年贈与悦申告をしていました。

これで税率が低い金額で毎年贈与している実態にメスを入れようとなったのかも知れません。

 

 

「格差是正」と「相続税・贈与税一体化」

総選挙を控えて、論点は「格差是正」がキーワードになっています。

選挙ですから、票の取れるテーマにしなくてはならず、「持てる者」の節税に網をかけて増税しようというプランです。

これなら「持たざる者」は影響しません。

 

日本は暦年課税(毎年110万円非課税枠) が「原則」ですが、2003年に選択制の相続時精算課税か開始しました。

現在は、どちらか好きなほうを選べます。

相続時精算課税制度は、一定額生前贈与には税金をかけずに、相続のときに生前贈与分を繰り戻して贈与税ではなく相続税で払う制度です。

つまり贈与税と相続税が一体化しています。

今後、この制度一本になれば、生前贈与による相続税対策は、あまり意味がなくなります。

 

マイナンバーで、複数回の贈与などが記録できるようになったのも背景としては大きいでしょう。

今は暦年贈与ができますから、それをしつつも、廃止になったときのことも考える必要がある方は、このコロナによる税収減、財政支出増の時期が学ぶ良い機会になるのではないでしょうか。

 

やはり王道は不動産?

暦年贈与を使った生命保険による相続税対策なども、制度改革があった場合は打撃を受けます。

 

不動産による贈与や相続税対策は、時価よりも低い路線価(土地)や固定資産税評価額(建物)で計算されるため、王道と言われてきました。

主に借入金で賃貸マンションを建てて、不動産自体の評価額を下げることと、ローンのマイナス財産をつくれるからです。

 

また生前贈与においても、家賃が取れる不動産を贈与すると、その後の家賃収入まで長期間「贈与」できるので、子の将来の収入の道を作ってあげるというケースもあります。

しかし今後は、コロナ後は住まい方や場所など、不動産ニーズが変わるはずですし、少子化、高齢化はコロナと関係なく進んでいますので、今までの金太郎飴のような安易な考えのアパートでは厳しくなるでしょう。

不動産が王道とはいえ、この点でも難しくなってきました。

社長 竹内健二