震災の影響はいくら位?

リーマンショック後、四年を経ましたが、連続して相場は下降して来ました。昨年の大震災も経済下降中の出来事でしたので、いくら位が震災の影響による下落なのか、はっきりとは見えません。ただし、経済下降の自然減を加味すると、震災による影響は、10パーセント前後ではないかと、推測できます。投げ売りが極端に少なかったこと、交通の便利さや環境は、やはり捨てがたいと、冷静に考える方が多かったとも聞きます。民間の調査では、住みたい街ランキングに新浦安が五位内に復活したとの報道もありました。大勢では、下降は緩やかになり、水平に向かっているという印象です。

老齢化が進行するなかどう変わる?

しかし、細かに見てみると、いままで五千万円以上の高額物件を購入されていた四十代の方は、経済情勢をみて、高額なローンを手控える傾向にあり、これらの物件が買い手の減少で下落幅が大きくなりました。一方、駅周辺のマンションは、震災前と比べ10パーセント位の下落で留まったところが多く、不況に強い特徴がみられました。

新浦安の便利さと環境になれてしまうと、他所に行きづらくて、という声は、そろそろ老人ホームを検討されるシニアの方からよくお聞きします。現実的に浦安市内のホームは不足していると聞きます。知らない土地に行くなら、建て替えよう、リフォームしよう、と決断され、意外に売却されるかたは少ないかもしれません。お年寄りが住みつずけたい街は、大きな価値の一つです。経済不況のなか、働き盛りのかたがしばらく大人しくされているあいだ、主役はシニアの方かもしれませんね。住みつずける方がおおければ、相場の底打ちも近いかもしれません。
今年も本アドバイスをお読み頂きまして誠に有難うございました。震災以後も継続して書かせて頂き、決断のさんこうになった、という声を沢山いただき、有難く思っています。来年も、不動産以外のことでもご相談にのれる不動産会社をめざしてお役に立ちたいと決めております。浦安の復興にささやかながら尽力する所存です。来年もよろしくお願いします。

代表取締役社長 竹内健二