最近よく聞くリースバックって?

最近とても増えてきたご相談の一つに、「リースバック」があります。

所有する家を売って、そのまま賃貸として借りて住む方法です。

 

引越しをしなくて、まとまった現金がキープできるので万が一お金が必要なことがあっても安心ということから、検討したいと思っていらっしゃるのでしょう。

 

一見良いプランのように感じますが、私はあまり積極的にお勧めしていません。

理由は二つあり、一つはかなり相場より安く売ることになるためです。

リースバックをする事業者は、将来お亡くなりになった後、その家を売却して資金を回収します。

いつ売れるのか分からず、その時の世の中の状況も不透明な中で購入するので、かなり安全を見た価格で買わざるを得ないのです。

 

もう一つは、リースバックを受けてくれる物件は、浦安含め東京近郊であれば、余り値下がりせず市場性もある物件と事業者が判断したものですから、売ろうと思えばいつでも売れる物件なので、リースバックにする必要性が薄いからです。

売る事情が発生してから売っても良いのです。

 

 

いろいろある住み替え先

そのまま今の家に住んでいたい、ということであれば、体調に合わせた快適なリフォームをして住み続けることをお勧めしています。

 

または、まとまった資金を確保しておきたいということでしたら、図のような住み替えも可能なので、断捨離の機会と思って、住み替えを考えてみてはいかがでしょうか。

 

連れ合いが亡くなって5年、そろそろ自分の終の棲家を考えたいけれど・・・

 

高齢者になると、一般的には家を借りにくくなりますが、これらの住宅は「高齢者でなくては入れない」ものが多いので、気持の負担は軽くなります。

 

 

住み替えを決断するキッカケ

ご相談にいらっしゃる方は、連れ合いがお亡くなりになってから5年位の方が多い傾向です。

一人暮らしに慣れてきて、ふと気づいたら5才年を取っていて、体の調子が悪くなってきたり、大きなケガや病気で入院し、元の家で一人暮らしするにはお子さんたちが心配している、5年という歳月はそういう変化が起こる期間です。

わざわざ住み替えをするには、メリットが無ければ意義が薄いですね。

 

◆倒れたときの不安やお子さんたちの不安が減るという「精神的なメリット」

◆断捨離や体調に合わせた設備の家に住める「物理的なメリット」

◆介護や栄養管理が行き届いて長命になる「健康的メリット」

◆売却してまとまった資金を確保したり、貸して毎月の収入が増える「金銭的なメリット」

など、人によって軽重はさまざまです。

ただ一つ、今の家とはお別れしなくてはならないことが必須ですので、心の折り合いをつけなければなりません。

 

人に話すことで、だんだんと考えが整理できることもあります。

メリットは分かっていても、キッカケがないと堂々巡りしてしまいがちです。

 

私は、健康でケガなどの心配がない方であれば、できるだけ引っ越さないで頑張って住み続けましょう派、ですが、お子さんたちの心配は無視できません。

お子さんたちを心配させない、言う事を聞く、というのも穏やかな生き方としては必要だと思いますので、お子さんたちとご一緒にお話しさせても頂きます。